不動産アセットマネジャーの資格 (1~4)

このページでは、不動産アセットマネジャーが持っている資格を紹介します。 

なお、不動産アセットマネジャーへの転職にはどんな資格が必要かという点では、特に必要ありません。

AM業界に興味があるのであれば、資格を取ることに時間をかける前にさっさと転職すべきです。

 

 不動産アセットマネジャーの資格

1.宅建士

2.不動産証券化協会認定マスター

3.ビル経営管理士

4.公認 不動産コンサルティングマスター

5.証券アナリスト

6.不動産鑑定士

7.建築士や設備系の資格

8.簿記

9.ファイナンシャルプランナー

10.英語

11.まとめ

 

1.宅建士

申込時期:7月、試験時期:10月 、合格発表:12月

(参照:http://www.retio.or.jp/exam/takken_shiken.html

 

不動産屋なら取っておきたい資格。

不動産屋から転職するならさすがに必要ですが、銀行出身者は持っていなくても特に問題ありません。

入社後に受けさせられるとは思います。

宅建の過去問は、1988年度以降の全てが公式サイトに掲載されています。

 

2.不動産証券化協会認定マスター(ARES)

  →  不動産証券化マスター試験対策ページ

1次試験 申込時期:4月前半、試験時期:10月、合格発表:11月

2次試験 申込時期:11月、レポート:12月から1月、スクーリング:2月

(参照:https://www.ares-campus.ares.or.jp/

 

アセットマネジャー御用達の資格。

講習を受講して、その修了試験に合格するとマスターとして認定されます。

会社負担で受ける人が大半のようで、主にAM会社、信託銀行、大手不動産、建築会社が証券化を学ぶために受けています。

1次試験の合格率は35%であり、割と落ちます。

2次試験はレポート出さなかったり逆に丸写しで出したりしない限りは大丈夫と言われています。

 

一次試験の受講費用は75900円と宅建の10倍以上です。

会社負担と言っても合格したら支払う会社の場合には、合格しないと大損です。

 

3.ビル経営管理士

  →  ビル経営管理士試験対策ページ

講座 申込時期:5月、履修時期:9月まで

試験 申込時期:10月、試験時期:12月

(参照:https://www.bmi.or.jp/abm/course-info.html

 

こちらもアセットマネジャー御用達の資格。

全体の合格率で74%ですが、ビル経営管理講座を受けていない人もおりますので、講座を受ければ8割以上は受かっているものと思われます。講座の受講料が132000円と高く、受験料も別で33000円かかりますので、こちらも会社負担前提の資格です。テキストには難しいことが書いてありますが試験自体はARESとは比較にならないほど簡単。ARESは消去法で解けないようになっていますがビル経営管理士は消去法でもある程度解けます。

 

4.公認不動産コンサルティングマスター 

申込時期:9月、試験時期:11月

(参照:https://www.retpc.jp/consul-exam/

上記の2,3に続き、不動産特定共同事業と総合不動産投資顧問業で人的要件となっている資格の3つ目。

宅建登録後5年でようやく登録できる上位資格という位置づけであり、AM会社よりも名刺に箔をつけたい普通の不動産会社のほうが役に立ちそう。ビル経営管理士よりも不動産コンサルティングマスターのほうが何でもできそうな印象を受けます。特に必要ないものの、AM会社における資格取得者数の開示が最近のトレンドとなっていることから会社に言われたら取ろうかと思っています。

不動産アセットマネジャーの資格5~10

5.証券アナリスト

証券会社からの出向者がよく持っている資格。機関投資家へのIRの際に、相手方が持っていることが多いため、「同じ言葉で話しても大丈夫です」という、最低限の知識の証明になりますので、IR担当は持っていた方がいいです。

 

6.不動産鑑定士

持っているとすごく便利ですが、AM会社に入ろうと思って取る資格ではありません。試験合格後に資格を取るのも大変です。鑑定士持っていて、ビジネス英語ができて、AM実務もできれば外資で良い給料もらえるんだろうなとは思いますが、今の3つでどれか省略するとしたら鑑定士一択となるのは間違いないかと思います。

鑑定士になりたい人が取るのはもちろんいいですし、投資運用部長になるためにはあったほうがいいということは間違いないですが、コスパが悪いです。

 

7.建築士や設備系の資格

あれば箔が付くし転職の際に説得力が出るという程度です。

AM業界ではCM(Construction Management)をできる人を昔から募集していますが集まりが悪いです。空調更新だけで数億円というのもよくある話で、それが100棟もあると毎年何かしら大規模な改修を行っていますので、そのコストが1%下がれば存在価値があります。

PMやその他社外の人に頼んで進められるのですが、そうはいっても社内にいるととても便利であり、元銀行員なんていくらでもいるという意味では希少性があります。合う合わないはあると思いますが、建築・設備会社とは比べものにならないホワイトな業界ですので、連勤に疲れた人はAM業界もおすすめです。

 

8.簿記

会計知識の証明になります。

資格が無いとしてもBS・PLの知識が皆無だとアセットマネジャーとして辛いと思います。

 

9.ファイナンシャルプランナー

金融知識の証明になります。

証券アナリスト、簿記と並んで相手を安心させる効果が期待できます。 

 

10.英語

IR担当として入社するのであれば高く評価されます。

また、資格と言うよりもスキルなので最後に書きましたが、通常業務以外でのプラスアルファであれば一番重宝されます。

期中担当であれば、REIT以外の、投資家が外国人のAMに行った方が給料は高いものの、未経験であればまずはREITで経験を積んでからの転職をおすすめします。

 

11.まとめ

以上、繰り返しになりますが、転職時に必要の資格は特にありません。

募集する職種の求めるスキルがあれば、あとは応募したAM会社との相性です。

 

なお、スキルという点では、以下のページでアセットマネジャーにおすすめな書籍も紹介しているので参考にしてください。

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